2006年11月16日(木)


予約した10時半前に受付で手続きを終え、外科外来へ行く。一揃い資料を外来受付に渡し、順番が来るのを待ったけど、結局、40分ほど待たされて執刀医となってくれるS先生とのご対面です。


最初に「病名を聞いてますか」と問われたので「はい、胃ガンと診断されています」と答えたら、S先生は心得たとばかりに淡々と症状、手術方法等々の説明を始めた。大変事務的で(良い意味で)話がどんどんと流れる。恐らく時間を掛けると患者に恐怖心を植え付けることになるので、そういった配慮で話されていると勝手に好意的に解釈した。ただ、こちらが聞きたいポイントについて質問すると丁寧に解説してくれる。


結局のところ、胃を2/3切除ということになり、十二指腸とも繋げる方向とするということになった。但し、開腹して状況が違っていた場合はその限りにあらずとの話も当然あった。また、転移の可能性は低いが周りのリンパ節を切除し、検査した結果次第となるとの話もあった。


入院は12月5日、手術は7日となり、順調に回復して3週間の入院とのことで、年内には家に帰れると思いますよとのことだった。


検査入院は不要なので、本日、必要な検査を全て受けて、看護師から入院手術について説明を受けて帰って下さいと言われ、まずは、検査場めぐりです。


まずは血液検査(6本ぐらい取ったでしょうか)、次にレントゲン室で胸部と腹部の写真を撮る。その後、身長体重を量り、肺活量検査です。この肺活量検査がシンドイのですが、4700ccありました。検査係り曰く「凄いですね」とのこと。肺活量が終わったら、心電図をとって検査は終了です。


また、外科外来に戻って、今度は看護師から入院手術の説明です。全て完了し、胃の薬をもらって本日は終わりました。


個人的には内視鏡による切除を期待してましたが、腫瘍部分が大きいこと、検査で進行の疑いがあるので内視鏡では無理と言われた。また、腹腔鏡では周囲の臓器への影響を確実に見ることができないので、開腹がベストであると言われた。腫瘍は胃の出口付近よりやや上にできており、所謂、幽門側切除で胃上部の1/3を残す方向となった。尚、セオリーどおり胆嚢も摘出することになり、胆石症の心配もなくなった。(K先生に処方してもらった胆石の薬が無駄になったが、後々また痛い思いをすることを考えればラッキーかも。)


ネットで多くの方の闘病記や体験談を読むと手術前に念入りに検査をする傾向があるようだが、このA医大は検診センターの胃レントゲン写真、内視鏡写真、病理検査結果表、それに胆石の疑いで偶々撮ったCT写真を借りるだけで、それ以上、同じような検査をしないので驚きでもあった。


S先生が余程自信があるのか、持参した資料で十分役に立つのか、ある意味、余計なお金が掛からずありがたいことだが少し拍子抜けした。


尚、このS先生の言い回しだが「転移の確率は単なる数字で、患者から見ると、”ある”か”ない”かの2つしかない。また、手術の危険性等の統計的な確率は同じく数字で”ある”か”ない”しかない。」と怖いような言い方だが、確かにその通りである。妙に納得した。


最後に「先生に全て委ねますのでお願いします。」と言ったら、「その体重は支えきれんぞ。」と切り替えされ周囲爆笑でした。